京都橘高等学校吹奏楽部

京都新聞夕刊 2005年12月16日

米ハリケーンの被災児ら支援

京都橘高吹奏楽部 加州でチャリティー演奏

 ハリケーン災害で学校や楽器を失った米国の子どもたちを支援しようと、アトランタ五輪(1996年)のイベントに出場するなどマーチングバンドとして活躍する京都橘高(京都市伏見区)の吹奏楽部が近く米国のチャリティーコンサートに出演、特別プログラムとしてディズニーランド開園50周年記念のパレードにも参加する。

 チャリティーコンサートはNPO法人(特定非営利活動法人)「世界緑化ムーブメント推進委員会」(京都市)など日米の団体が企画した。来年1月3日に米カリフォルニア州アップルバレーで、現地の高校マーチングバンド3団体と「日米グリーンバンドコンサート」を開き、収益で今年9月のハリケーン被害を受けたニューオリンズなどの子に楽器などを贈る。

 国内外で活躍する京都橘高吹奏楽部に、委員会が協力を求めたところ「音楽が好きな人間として復興の手助けをしたい」(副部長の3年鈴木紗代さん)として、出演が決まった。

 部員105人が22日から訪米、クリスマスイブの24日と27日にディズニーランド(アナハイム)でパレードを先導する。来年1月7日の帰国までに米国の高校生や小学校と演奏交流する。「ウインター・ゲームス」「ディズニーメドレー」など約20曲を披露する予定だ。

 部員は土日曜も登校し、演奏や行進、振り付けなどの練習を続けている。部長の3年中井悠記子さんは「チャリティーで頑張るのはもちろん、多くの人に楽しんでもらいたい。言葉は違っても音楽を通して友だちになりたい」と張り切っている。12月18日に京都橘高で開かれる定期演奏会でも募金を呼びかける。

京都新聞朝刊 2005年12月17日

米を訪問、ハリケーン被災者支援へ

チャリティーコンサート

 私立京都橘高校(伏見区)の吹奏楽部の生徒104人が22日から来月6日まで渡米し、演奏を披露する。現地の高校生らと交流し、テャリティーコンサートを開催。収益金を、ハリケーン「カトリーナ」による被害で楽器を失った子どもたちの支援などに役立てる。

現地の高校生らと競演 22日出発

 同高吹奏楽部は府内を代表するマーチングバンドとして知られる。今回の渡米は、音楽を通じた高校生らの環境保全活動を推進する「日米グリーンバンド協会」(熊谷譲代表)が企画。当初はカリフォルニア州南部の森林火災(03年10月)被災地の緑化貢献が目的だったが、今年9月のハリケーン被害をニュースで知り、子どもたちへの資金援助も決めた。

 テャリティーコンサートは来年1月3日、カ州のアップルバレー市内で、「日米グリーンバンドフェスティバル2006」として開く。現地の高校のバンド3団体も参加し、総勢500人規模の競演となる予定だ。

 さらに、生徒らは今月末、“本場”のディズニーランドのパレードに2回出演。小学校での演奏やホームステイ、植樹活動も経験し、現地の人々との交流を深める。

あす演奏会で募金活動も

 また、渡米に先立って18日に開く定期演奏会でも募金活動を実施。アメリカでのチャリティーコンサートの収益金も合わせて、子どもたちの楽器購入に役立ててもらうよう、ルイジアナ州教育委員会に寄付する計画だ。

 「自分も台風で被害を受けた経験があり、子どもたちの気持ちは想像できる。楽器を吹く大切さを忘れてほしくない」とドラムメジャーの3年、梅原京子さん(18)は話す。副部長の同、徳山ジュンさん(18)は「小さなことでも役に立てれば」、鈴木紗代さん(18)は「観光地以外は復興が遅れ、寂しい状態と聞く。人々の顔が元気になるよう頑張りたい」と意気込みを語る。

 一方で、3人は「お客さんの反応が楽しみ」「アメリカの高校生の演奏にも興味があり、多くを学びたい」ともいい、部長の3年、中井悠記子さん(17)は「日本にはないノリを体験したい」。顧問の田中宏幸教諭も「さまざまなことを吸収し、今後の活動に生かしてくれれば」と期待している。 【太田裕之】

朝日新聞朝刊 2005年12月19日

ハリケーン被災児に楽器を

慈善演奏会へ米国で来月3日

 伏見区の京都橘高校吹奏楽部104人が、9月のハリケーンで被害を受けた米ルイジアナ州ニューオーリンズ市の子どもに、被害で失った楽器を贈るためにカリフォルニア州で開かれる慈善演奏会に出演する。18日に同校で開いた定期演奏会では生徒の発案で募金を募り、保護者会はオリジナルグッズを売って支援金を集めた。

 演奏会はカリフォルニア州に事務局がある「日米グリーンバンド協会」が企画し、来年1月3日に同州アップルバレーで開かれる。協会は毎年、緑化活動のための支援コンサートを開いており、日本の高校生にも参加を呼びかけてきた。今年はハリケーン被害のための演奏会にすることとし、京都橘高校の関係者に知り合いがいたことから同校の参加が決まった。
 同校は「ディズニーメドレー」「ウインター・ゲームス」などを演奏する。カリフォルニア州の高校生バンド3団体と共演し、「星条旗よ永遠なれ」は合奏する。引退する3年生にとって、最後の大イベントになり、部員は毎日夜まで、土日も練習を続けている。
 部長でクラリネットを吹いている3年の中井悠記子さん(17)は「テレビ報道では被害のイメージがわかなかったけど、楽器がないと聞いて同じく楽器を吹く者として助けてあげたいと思うようになった」。出演が決まってから、コンビニエンスストアの募金箱にもお釣りを入れるようになったという。
 2年の北村萌さん(17)は「もし私たちの楽器がなくなったら、つらいと思う。演奏が助けになるなら」。2年の阪口友里加さん(16)は「演奏で楽しませて、アメリカを感じてみたい」と話している。
 18日は募金のほか、保護者会と卒業生が吹奏楽部のオレンジ色のユニホームをかたどった携帯電話ストラップやオリジナルのTシャツ、スポーツタオルを販売した。
 吹奏楽部員は22日に日本を出発。ホームステイも含めて来年1月6日まで、アップルバレーに滞在し、現地の高校生たちと交流する。
 また、クリスマスイブの24日と27日に、ことし50周年を迎えたアナハイムのディズニーランドで、パレードに先陣隊として参加する。ビデオテープで選ぶオーディションに合格した。躍動感あふれる演奏パフォーマンスが評価されたという。日本からは京都橘高校と神奈川県藤沢市の鵠沼高の2校が出演する。

朝日新聞朝刊 2005年12月26日

イブのパレード 京都橘高が先導

米・ディズニーランド

 京都橘高校(伏見区)の吹奏楽部員と同部の卒業生計約120人が25日、米カリフォルニア州にあるディズニーランドで、50周年を祝うクリスマスイブのパレードの先導隊として演奏した。
ビデオテープ審査に合格し、神奈川県藤沢市の鵠沼高校とともにばってきされた。
 同州に事務所があり、今回の遠征を企画したNPO法人「日米グリーンバンド協会」の熊谷譲・代表によると現地時間の24日午後6時、オレンジ色のユニホームをまとって登場。「ディズニー・メドレー」や「ドント・セイ・ザット・アゲイン」などを演奏した。観客からは「ブラボー」の声が上がった。現地時間の27日は昼間のパレードを先導する。

Daily Press, Victorville, California

Tuesday, January 3, 2003

The Apple Valley High School Marching Sundevils Band and the Green Band Association are presenting a benefit concert at the Victor Valley College gymnasium at 6 p.m. today. The concert will feature the world-renowned Tachibana High School Band from Kyoto, Japan, as well as marching bands from Apple Valley, Granite Hills and Barstow high schools. Admission is free, but donations will be accepted. Money raised will be used to help rebuild the school music programs in hurricane-ravaged areas of the United States. The100-member Tachibana High School Band is currently in the midst of a two-week tour of Southern California, and is spending this week in the High Desert. The students are being housed by members of the Apple Valley Band, and will be performing at local schools all week.